thickone ~ビートメイカーの為のiPhone活用術

楽器としてのiPhoneの使いこなし、DTM活用法等掲載!

iOS11 ファイル形式

iPhone&iPadのソフトウェアがiOS11にアップデートされて久しいですが、*1基本は当然ながら、新型iPhone対応、に次ぐバグ対応、といった形になっています。

漠然とアップデートされる方も多いと思いますが、*2実際、音楽面にフォーカスすると何が変わったんだ!?という方も多いと思います。

遅ればせながら、現行iOSで対応可能なオーディオ形式に関して。

 

iOS 11ではFLACサポート

FLAC*3iOS 11のアップデートでこちらのオーディオ形式に対応しました。

そう、対応したみたいです。

只今、現状のiPhone48kHz/24bit以上の音源はそのまま聞けません。無理に聞こうとしても内蔵DAC*4により強制的にダウンコンバートさせられてしまいます。

恐らく将来的に実用化されていく、という事なんでしょうね。

現状のiPhoneではFLACの48kHz/24bitが「可能な限り高い品質ファイル」という事になりますね。

 

WAVとmp3

じゃあiPhoneを楽器として使った場合、iOS 11現状でどのファイル形式が現実的にエクスポート/アップロードできるのか、となると、この代表格の2つのフォーマットになってきますね。

WAV*5といえば、いわゆる「CD音質」。44.1kHz/16bitという表示は良く見かけるのではないでしょうか。

只WAV自体このサンプリングレートに限定される訳ではなく、例えばtune coreといった音楽系ディストリビューターの提出音源ファイル形式ですと、

  • 通常 WAV 16bit 44.1kHz 
  • ハイレゾ WAV 24bit 44.1kHz~192kHz 

という扱いもされているように、「フォーマットだけでハイレゾかどうか決まるわけではない」という事ですね。

そしてmp3*6。こちらは音楽SNSsoundcloudなどで聞かれる音質ですね。劣化して聞こえてくると思いますが、、それもそのはず、無料版通常128kbpsのこのファイルの再生上限が、17kHz辺りらしいのです。。楽器の中ではドラムのハイハットに特に見られる(聞かれる)音質変化です。

気軽にsoundcloudに曲をアップするなら、mp3形式で十分ですね。

 

 

ハイレゾ対応・変換機器&アプリ

ただ、iPhone持ちの音楽好きとなれば、spotify等のストリーミングサービスでの試聴やハイレゾ音源サイトで買った音源を少しでも高音質で聞きたいもの。PCと連携させたやり方だと、PCでApple Losslessに圧縮してiPhoneに転送、となるんでしょうが、周辺機器全てをハイレゾ対応機器で固められてる方にしか実現できません。大概お金がかかりますので、、、iPhoneとヘッドフォン・イヤフォンの間にDACアンプポータブルアンプを挟む形が現実的だと思われます。

 

 

*1:執筆時iOS11.1.2

*2:僕はいつも様子見で1週間後

*3:Free Lossless Audio Codecの略。ハイレゾ音源によく使われるフォーマット。

*4:Digital to Analog Conberterの略。意味そのまま。デジタル信号をアナログ信号へ変換。

*5:RIFF waveform Audio Format。Windowsで使われる標準音声形式。圧縮する前の元形式。

*6:MPEG Audio Layer-3の略。非化逆圧縮でデータ量を約1/11に圧縮

iPhone DTMのミックス・リファレンス作業

トラックメイキングも佳境にさしかかり、音の聞こえかた、聞かせかたを調整する重要な作業として、「ミックス(とリファレンス)」作業が待ってますね。

もちろん、通常のスタジオレコーディングやDTMでは、パワードスピーカーでモニタリングし、音圧や低音の補正をしていくのでしょうが、

それをモバイル環境、特にiPhoneを携帯した状態でいかに作業していくのか?

という事を考えました。

 

iPhoneに特化したビートメイキングの構造上、「音の出口」をどこに設定するかが、

iPhoneビートメイカーのセンスが問われる所でしょう。

モバイル環境で、どこまで出音の処理をするかにもよりますが、

基本的にはヘッドフォン、イヤフォンでのモニタリングになりますよね。

 

 

 

お手軽なモニタリング例

 DTM用ヘッドフォンと、Apple純正イヤーポッズ(エアーポッズ)の併用でしょうか。

僕の普段使いのヘッドフォンに、

audio-technicaATH-M30があります。音の素直さで、40xでも50xでもなくこれなんですが、

なかなか低音から高音までバランス良く聞こえる印象です。

表示では15Hz ~22,000Hzとなってます。

 

iPhone付属イヤーポッズは、音圧は軽く、中域中心の印象です。ただ、

iPhoneで作り、iPhoneで聞かれる」事を想定されている方は、当然ながら最終的なチェックは欠かせないでしょう。

実際の併用については、

各ツールの特性を把握して、より良い聞こえ方を追求していく作業になるでしょう。

 

 

これからのiPhoneでは

 さていよいよ「iPhone8」、「iPhone X」が登場しました。

ご承知の用に「iPhone 7」以降ヘッドフォン端子が撤廃され、ワイヤレスイヤフォンが推奨される様になったんですが、モニタリングとしては、注意が必要みたいです。

「iPhone8」、「iPhone X」付属のLightninng端子からステレオミニジャックに変換するケーブルは、内蔵の「DAC」により音質が劣化し、、、

Bluetoothイヤフォンも音が悪い。。。という状態に陥る事もある模様。

なのでこれからは、デジタルオーディオプレイヤー、ないしオーディオインターフェースを、軽量性と音質で妥協点を探りながら持ち歩く。

という時代の流れになるかも知れませんね。

 

 

何と言ってもスピーカー

 ですが、何と言っても、ドラムの鳴りや奥行き、低音や音圧調整にはスピーカーでのモニタリングが欠かせません。

理想としては、もっとBluetoothの機能が向上し、Bluetoothパワードスピーカーでの場所を選ばないモニタリングが可能になる事ですよね。

 

youtu.be

<ミキサーの高機能化にも期待>

 

thickoneproductions.hatenablog.com

モバイルDTMerの音楽制作用端末について

昨今、モバイル制作環境が充実してきたDTM界ですが、
一口にモバイル、と言った所で、iPad?iPhone?はたまたAndroid?いやWindowsタブレット
PC環境におけるMac使うかWindowsにするか、と同じような論争がここにも
あるんですねー。

 

 

 

 

iPad Pro

現行最強端末と思われるのが、やはりiPad Pro。バッファサイズを小さくしてもサクサク動作。
何と言ってもやはり現行の音楽制作アプリがiPad基準。
Cubasis等の高機能DAWや、Final Touch等のマスタリングアプリも使えて非PC制作用端末としては大本命。

 

Windowsタブレット

Surface Pro 4等に代表されるiPadの対抗馬。こちらはOSにWindows、CPUにCore iシリーズ、USB接続等、ほぼPCと同じスペックのタブレットPCですよね。

 

そして最もモバイルらしい、というか、もっとも手軽に持ち運びやすい、と言えばやはりスマートフォン

 

iPhone

こちらの土俵でもAppleの勢いは変わらず。

KORG Gadjet等iOSユニバーサル対応アプリも充実しており横綱相撲。iRigやKORG plugKEY等のiOS対応機器もiPad同様に使え、シチュエーションを選ばない簡便性では他を圧倒します。

 

Android端末

FL Studio MobileやKaossilator for Android等対応アプリもあるにはあるんですが、iOSアプリの豊富さには敵わずiphoneに軍配か。

 

とは言っても、連携させる事で真価を発揮するのがモバイル端末なので安易な比較は出来ないもの。自分の使える端末、相性の良いアプリを試しながら制作環境を構築していく事が大事だと思います。

 

今後期待する展開

BLE-MIDIの発展は見守りたいところ。
KORG microkey Air 等、Bluetoothを採用したMIDIコントローラーがありますが、
iOS等との相性はまだまだ。
接続や通信距離の面で改良が進めば、
さらなるモバイル音楽制作環境の飛躍が期待できますね。

 

iphone 6 hiphop beat making - YouTube

MIDIキーボードとの相性も抜群〉

 

thickoneproductions.hatenablog.com

 

 

 

 

 

タッチパネル上での打ち込み

iPhoneiPadといったiOSバイスをフル活用して音楽制作をしていく場合、

当然ながらPCの様な「マウスでカーソルを合わせてクリック」

といった操作ではなく、

スマホ(iOS)独特の操作でプロジェクトを進める事になります。

 

とはいえ、

フツーのスマホ操作ですから、操作方法の比重が変わるだけです。

(ゲームアプリの操作に比べれば全然楽です。)

 

 

 

主なiOS基本操作

・タップ

・ダブルタップ

・ドラッグ

・スワイプ

・フリック

・ピンチイン

・ピンチアウト

・シェイク

等がありますが、

 

その他タッチパネル機能のメリット

スワイプする事で直感的にキーボード演奏のグリッサンドを再現できたり、

Beatmaker2のドラムサンプラーのUIにおいては、

隣合ったパッドに移る際、ディスプレイから指を離さずにスライドさせて

発音させたりも出来ます。ThumbJamに至っては指でなぞるだけですしね。 

この辺はアプリごとに特有の奏法がありますので、いじりながら発見していくのも面白いですね。

 

iMPC等、あまりにUIがリアルすぎると、

特にパッド系だと画面を叩きたくなるものですが…

自分の手首、自分のスマホを壊さないように、

iOSの操作をふまえて、スマートな作業をしていきたいですね。

 

参考動画

 

この曲を完コピできれば相当指テクがレベルアップします。かつてGaragebandを手持ちのiPhoneから初めて起動し、iPhoneでビートメイキングしてみよう!というきっかけになった曲であり、お世話になった動画です。コーヒーショップで4日かかって完コピした思い出は忘れません。ギターソロのセクションは感動的です。

 

thickoneproductions.hatenablog.com

HOW TO MAKE iphone DE 音楽

よくスマホアプリを使って、気軽にスマホ上でピアノを演奏してみたり、

プロの制作現場で活用されていたり、っていう話は聞きますが、

果たして楽器アプリのみでどこまで音楽が作れるのでしょうか?

 

iPhone内部の基幹システム

 

 

今回はiOSアプリをフル活用したDTMの内部システムの話です。 

 
まず、iOS楽器アプリをメインにしたレコーディングシステムを考えてみましょう。
 

iphone(ipad推奨)活用例

1.DAW として使う
 →楽器が必要
 ※主にレコーディングセッション向き
 
2.音源として使う
 →楽器、ミキサー、スピーカーが必要
 ※主にライブセッションに有効
 
3.DAWもサンプル音源もシンセサイザーも全部アプリでやってしまう。

 

はい。これが今回のテーマですね。
(さすがにアレンジの際はMIDIキーボード弾いてます♪)

 

全部やってしまう、と言うことは、当たり前の様に複数アプリを連携していく事になります。

 

そのための重要な役割を果たす基幹システムがiOSにはたくさん用意されています。

ざっと紹介しますと、

 

AudioCopy/Paste 

iOSクリップボードを使った連携。サンプル素材の移動に向いている。

オーディオ波形のデータをiOSに一旦コピーし、別アプリにペースト。アプリ有り。

 

AudioBus 

オーディオ連携用のiOSアプリ。リアルタイム録音に向いている。

最近MIDI対応のバージョン3がリリースされた。

 

Inter-App Audio 

別々のアプリを内部接続しマルチタスクで動かす仕組み。

DAWアプリ内からシンセアプリ等を選択し起動する。

同じアプリを複数起動する事はできない。

 

Audio Units Extension

Inter-App Audioに似ているが、音源が複数起動できるため、

VSTプラグインの様に使いこなす事が可能。

発展途上のためか現在対応アプリは少ない。

 

それらに加え、

DTMや音楽制作の世界では常識的に使われている「MIDI」、

そのMIDIコントロールが、アプリ同士でも可能になります。

 
OS標準機能であるCoreMIDI、そしてVisualMIDIが
あるからこそ、可能なんですね。
 
 

Visual MIDIとは

Core MIDIの機能を借用して、アプリ間で
MIDI信号を受け渡すもの。
→使用アプリ同士がしてさえいればOKです

 

例として、DAWアプリでMIDIシーケンスを組み、音源アプリで音を鳴らす場合の設定項目をピックアップしてみました。

 

Slave(音源アプリ)側設定 
・BACKGROUNDAUDIOをONにする
MIDI Input channelを設定する
 
Master(DAWアプリ)側設定
MIDIシーケンスを組む
MIDIセットアップ(全般的にSlave,Midiout,THRU,SENDはonにしておく)
 
ありがちな設定ミス
・SlaveとMaster側のMIDIチャンネルが一致していない
・バックグラウンド設定、MIDI設定を忘れている
 

といった所でしょうか。

 

 

後書き

難しい話になりましたが、

メリットはとにかく、世界中どこにでも仮想スタジオを持ち歩ける事!

気軽に音楽制作を楽しみたい方、デモ音源を手軽に共有したい方等、

iOS音楽制作アプリ活用、オススメです!
 
 

 

ご挨拶

こんにちは、iPhone-Beatmakerのthickone(シック・ワン)と申します。

 

この度開設させて頂いたブログでは、

iPhoneの「楽器」としての使いこなし、DTM活用の為のtips、

実践にて得られた方法論や使用感等の感想を書いていきたいと思います。

 

独断のレビューが中心となる為、お見苦しい点、不愉快な面が出てくる事もあろうかと思いますが、日々精進して参りますので、どうかよろしくお願いいたします。

 

thickone